tossy

アヒルが、ガーガー

朝が弱い

高校生からやから、もう 10 年くらいずっとそうだが、とにかく朝が弱い。起きられないというか、起きようとしないというか。毎日同じ時間にちゃんと起きて、ちゃんと出発できる人っていうのは、異次元の存在のように思える。頭では「それだけ出来たら、毎日朝から焦らずに済む」ということを重々承知している。遅刻しない、予定通りに動けるというのは、当たり前のことだからこそ、それだけで超価値がある。分かっている、でもできない。何度もベッドと目覚まし時計を往復してしまう。

話は逸れるが、先日会社の先輩に「君の人生の KPI は?」と質問された。朝が弱いことが一向に治らないところから考えると、少なくとも僕の人生の KPI は「毎朝きちんと起きて、ちゃんと仕事に行く」ということでもたらされるものではないことだけは確かだ。毎日ちゃんと仕事に行く、が象徴することっていうと、安定した感じとか着実な感じとか、か。そういうことで得られたものに、自身が動かされたという経験が無いから、多分いつまでもそうならんのやろう。

とは言え。つらつら書いておるが、朝起きられないのはこの歳になって結構「ない」ことやというのも、分かっている。通勤中に何か楽しみを見出すか、起こしてくれる超かわいい女の子を探すか、はたまた。朝が楽しみになる気持ちって、どこかに売ってないものか。

CLICK

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全てが鮮明になる
そんな夢を誰だって叶えたいから
全てが勘違いでも
恐れないで進もう

深く深く眠る
声をすくいあげよう

【定期ポスト】最近の曲々 (June, 2014)

「音楽が無いと寂しい」と言ったのは、すでに亡くなった私の父の言葉。うーむ、血は譲れない。今月の曲々をご紹介。

 

堂々平和宣言 - ももいろクローバーZ
作詞:鎮座DOPENESS / 作曲・編曲:MICHEL☆PUNCH, KEIZOmachine! from HIFANA, EVISBEATS

堂々平和宣言

堂々平和宣言

いとうせいこうMURO・SUI(敬称略!)という顔触れで作られたナンバー "5 the POWER" 以来の Hip-Hop 曲は、鎮座 DOPENESS 氏が引き連れる、超「らしい」トラックメイカーたちが作る一曲に。EVISBEATS 先生の東洋な音色(おんしょく)による遊びが十分楽しめるので、正直ももクロちゃんの曲であるかどうかは重要じゃないくらい。もちろん、それを成り立たせるももクロちゃんってヤバい!っていうのが前提やけど。

 

Golden Time - 堀江由衣
Lyrics: 吉田詩織 / Music & Arrangement: Kohei by SIMONSAYZ

Golden Time

Golden Time

声優としてのほっちゃんは知っているけど、歌手としてのほっちゃんは今まで知らなかったので、ちゃんと聴いてみた一曲。凄まじい「mihimaru GT」感で、そもそも「アーティストとしての堀江由衣」を知らない僕はどう解釈したら良いのか分からないのが正直なところではあるけど、でもほっちゃんの声に包んでもらえるなら、もうそれで良いか…と思ってしまった。ももクロちゃんで言うなら「かなこぉ↑↑」って言ってたらとりあえず盛り上がるよね、的な。

 

"しかし、キングレコード、すごいなぁ…"

 

into the night - Rhymester
Lyrics by 宇多丸, Mummy-D / Produced by 宇多丸, 矢野博康

into the night

into the night

ここ数年で聴いたサマーチューンの中で、なんだかんだ一番これが好き。キラキラがテーマなだけに、初聴のときに感じたキラキラを、今年の夏は超えられるのだろうか、と考えこんでしまうあたりも、宇多丸さんは考えて作ったのかなぁ… 

 

衣替え - tofubeats
Music & Lyrics: tofubeats / Produced and programmed by tofubeats

衣替え

衣替え

何もかもに対して力を入れず、抗わず。自然体であろうとすることすらもなく、ただただ佇む今の自分に一番馴染むのが、この曲。何も期待しないし、何も企てない。振り返らないし、急がない。ただ、この曲を今は聴いている。そういう感じ。衣替えって、至極事務的な行事なはずやのに、次の季節に臨むからこそすると思うと、なんだかとっても粋なネーミングやと思ってしまう。 

 

裏切り御免 (KREVA BEAT REMIX) - THE THREE
Words & Music by THE THREE / Produced by 亀田誠治 / Synthesizer Programmed by Takahiro Iida / Remixed by KREVA

裏切り御免 (KREVA BEAT REMIX)

裏切り御免 (KREVA BEAT REMIX)

リマスタリングされて聴き直す、過去の名曲。すごく面白い作品なんやけど、もしかしたらちょっと早かったのかも。あくまでも世俗的には、やけど。

 

全速力 featuring 三浦大知 - KREVA
Words & Music by KREVA, 三浦大知 / Produced by KREVA

全速力 (feat. 三浦大知)

全速力 featuring 三浦大知

  • KREVA
  • Hip Hop/Rap
  • ¥250

結局どうして自分が彼のことを好むのかというと、シンガーソングライターとして、あるいは社会人として、自分が思うことを代弁(代表現?)し続けてくれているということなんやと、改めて噛みしめる一曲。

 

もうすぐ久々の夏がやってきます。

(遮るものなど!)

好きな人やものには、それを好きだと感じた時点で、一歩でも二歩でも「近づきたい」と思うのは自然なこと。直に見てみたい、触れてみたい、自分のものにしてみたい…別に何らおかしいことじゃない。

でも「近づき方」というのは人それぞれ。単純に、距離として「近くに居られれば」という場合もある。一方で「近くに居ても遠く感じる」というのもある。好きなアイドルのライブに出向いて「近さ」を感じられても、好みの同僚とは席が隣なのに「遠さ」ばかり感じる、とか。

近づきたいと思う対象に対して、現状の自分を一度でも鑑みてしまうと、そう容易く近づくことって、できひんのじゃないかなぁと僕なんかは思ってしまうけど、そのあたりも人それぞれなようで。でも、好きなミュージシャンのライブに立ち会ってこそ、遠さを感じてしまうっていうのは、僕だけじゃないと思う、普遍的な感情やと信じたい。

どうやって距離を詰めたら良いのか考えてしまうから「遠さ」を感じるんやけど、それさえ無くなっちゃったら、もう何も残らないような気がして。これだからモテないのだと、明確に思う。

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ディスコの神様

「ファッションが好き」と言っているくせに、着ている服は平気で 5, 6 年と着ているものばかり。給料が入るようになったんやし、高いものじゃなくていいから、とりあえず「新しい服」を買おうと、定期で行ける六本木へ出向いた日曜。

高いものも、手に入れやすい価格のものも、一応ザーッと見て、試着してみて、今日は普段着を買いに来たのだと思い直して、ZARAユニクロで上下購入して、帰ってきた。

「あー、これは 09 の SS で Givenchy がやってたやつや」とか「いやいや、これって kolor の丸パクリやん」とか。あるいは「あぁ、kolor そういうことやっちゃうんや…」とか「ようやく Raf Simonsadidas はいい感じに仕上がってきたなぁ」とか。僕くらいの情報収集量でも、そういう「事情」を感じてしまうので、一応そこは意識的にかい潜りながら「これならええやろ」というものを買って帰ってきた。

思えば買い物目的に六本木に行くのも初めてやったし、そういう気持ちで六本木に出向けたのも初めてやった。欲しい物なんていくらでもある、やけど、もし自分に十分なお金があっても、それらをすべて買おうとは思わないと思う。何というか、持てる範囲を拡張することは大切なんやけど、それと同じかそれ以上に、持てる範囲でどれだけで思考を巡らせられるのかという方が、きっと大切にしたいことなんやろうな、と思う。

なりたい姿というのは、現状に応じてどんな風にも変わる。誰かが実現した「なりたかった姿」が僕にとってはどうしようもなくダサかったりするし、逆に僕が「なりたかった姿」が他の人にはどうしようもなくダサかったりもする。

それを踏まえた上で、何を・誰を・どれを、カッコいいと言うのか。おそらくそこで重要なのは「その言明を自分自身で引き受ける」ということ以上に「どれだけそのカッコ良さを自分が信じきれるか」なのやろう。古くても新しくても良いし、ダサくてもキメていても良い。どっちでも良いから、どれだけそこに思い入れを持っているのか、そこを語らなきゃ、表現しなきゃいけないんやろう。

多様な中に、一様でしかない発想を持ち出す。そこからじゃないと、残念ながら何も変わらない。でもそれは「残念」なことではなく、自分がその多様性の一部を担えるようになったという、祝福とも言えるのかも。なーんて。

【定期ポスト】最近の曲々 (May, 2014)

定期ポストの更新が早いということは、それだけ(自分にとっての)新譜を聴けているということ。忘れないうちに、5 月の第一報を。

 

Summer / I don't like it - tofubeats
Produced and programmed by tofubeats

気温も上がって来つつあるこの時期に「あー、夏って結局こういう感じでしか無いよな」という記憶を思い起こさせてくれる、tofubeats くんの気だるい一曲。でも、サマーソングって結局、こういう様をいかにうまく言い換えるかっていう一種のゲームやんなぁ…なんて思えてくる。本質的な一曲やと思います。

 

Skyper - (((さらうんど)))
作詞:鴨田潤 / 作曲:鴨田潤 / Vocal & Acoustic Guitar: 鴨田潤 / Chorus: アチコ, K404 / Electric Guitar: STRINGSBURN a.k.a Kashif / Rhythm Programming: K404 / Arrangement & Programming: 鴨田潤, Crystal

Skyper

Skyper

  • (((さらうんど)))
  • Pop
  • ¥200

テクノポップはやっぱり良いよね」という在り来りな感想は言いたくない代わりに「ポコポコとあっちこっちから生まれてくるサウンドメイキングって、火口を見続けていても飽きないような心地良さがあるよね」っていう、より低俗な感想を述べてみます。

 

Kick It - KEN THE 390
Words by KEN THE 390 / Music by ANNEbeats, KEN THE 390 / Produced by ANNEbeats

Kick it

Kick it

  • KEN THE 390
  • Hip Hop/Rap
  • ¥250

きっとすこぶるクレバーな彼が、どうして KEN THE 390 という道を選んだのか。その初期衝動も感じられつつ、でも十分「いなした」ムードも感じられる、本音を余裕でラッピングできている一曲。カッコいい。

 

natalie interview music - □□□
作詞:□□□ / 作曲・編曲:三浦康嗣

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インタビュー音声をバラバラにした上で、組んだトラックの上で再構成された一曲。途中で「やさしくわかるジョン・ケージ」というセリフが出てくるけれど、その通りやと思う。でもこの楽曲が作られたのは 2009 年な訳で、5 年経って Still Fresh やと思えるのは、幸か不幸か。でも、松岡修造の MAD の初出は、この曲よりも前なんやなぁ…

 

チャイナタウン - パスピエ
作詞:大胡田なつき / 作曲:成田ハネダ / アレンジ:パスピエ

コミックソングやったり、EDM やったり、ボーカロイドやったり、そういうジャンルがよく(すべてじゃないよ、あくまでも傾向として)用いる「生物的に反応してしまう高まり方」を 2011 年の時点でうまく取り込みつつ、知性とシニカルさで心地よくパッケージングされた音楽を創られているバンド、という印象。いや、嫌味ではなく、100% の賛辞です。

 

M@STERPIECE - 765PRO ALLSTARS
作詩:yura / 作曲:神前暁 / 編曲:神前暁, 高田龍一 / 歌:天海春香(CV: 中村繪里子星井美希(CV: 長谷川明子如月千早(CV: 今井麻美高槻やよい(CV: 仁後真耶子萩原雪歩(CV: 浅倉杏美菊地真(CV: 平田宏美双海亜美/真美(CV: 下田麻美水瀬伊織(CV: 釘宮理恵三浦あずさ(CV: たかはし智秋四条貴音(CV: 原由実我那覇響(CV: 沼倉愛美秋月律子(CV: 若林直美

M@STERPIECE

M@STERPIECE

  • 765PRO ALLSTARS
  • Anime
  • ¥250

「福音(教義的な意味よりもどちらかといえば字面として)」なんやなぁと、そして実際のところ、支え続けた多くのプロデューサーが「報われる」と感じる曲になっているなぁと思うと、それだけで泣けてくる。こういうことがしたいし、こういうことが無いと本当に僕たちは葬り去られてしまうと思う。成熟の末に文化は何を見るのか。それだけを追いかけていたいし、それ以外やりたいことが思い浮かばない。

どの曲も本当に素敵です。もっと、もっと。

VOICE

VOICE

VOICE

点と点をつなぎながら、自分が見聞きしてきたこととこれからを、一本の線にしていく。それは自分の内外において常に試みているはずのことであり、携えている感覚でなければならないはずなんやけど、どうも僕はそこがうまくできてへんままに、ここ数年を過ごしてきたのかもと、今の環境に身を置いてようやく気づき始めている。

オリジナリティとかアイデンティティとか、そういうのは殊更求める必要もないと思うのは、自分の感覚に様々な事象や出来事を収めていく他ない中で、その収め方は必然的に人それぞれなんやから、それを敢えて・声高に叫ばなくたってええやろという所から来ている。その部分については別に自信を持つ必要も、自負を感じる必要もない。逆に言えば一個人にできることなんてそれくらいしかないんやから、それを拡張するなり、外部接続するなりの方に意識を働かせるべきだ。

と書くと本当に当たり前のことなはずなのに、何年も忘れていた。いや、実際のところは変わらずそうはしていたけど、そうしている意識が無かったというか、それが「価値のあること」というよりも「そうしかできひん、自意識保護の墓場」的にしか思えていなかったのが実情か。

となると、それがどうして好ましい行為のように再認識できたのかとなると、それはつまり「あ、そういうことをして生きていっても良いのだ」という風に思うことができるようになったからだ。

自分の価値を決めるのは、自分ではない。だからこそ、どういう部分で評価されたいのか、どういう人ならそんな風に評価してくれそうか、ちゃんと考えて動かないと詰むということか。本当に「当たり前のこと」に驚いてしまう春だわ。

2014-04-04 14:46:21

ningen da mono

生物やから、食べたもの・飲んだもの・吸ったもの(すみません、喫煙者です)が血となり肉となることはもちろんのこと。でも、観たもの・聴いたもの・心を揺らしてくれたものが、人間ゆえに血となり肉となっていること、そしてそういう所から出立するしかしょうがないんやということを、この歳になって、27 歳という中途半端な年齢になってようやく気付き始めている。

「正論」は、僕も度々口にしてしまう。でも「正論」がどれだけ高圧的で、相手の事情を無視した上での発言なのかという点については、いつも意識する。自分が「回りくどい表現」とか「無駄話」を多用する作家にどうして協調してしまうのか改めて考えてみると、そういう「正論を述べることの強迫性を緩和しようと試みてはいる」というスタンスに同調しているからなのかもしれない。

自分の中に様々な役割が同居していることは認めるけれど、不器用な「僕」は、いつまでも一人しかいない。至極つまらん話やけど、触れたことのあるものからしか、何も得られんのですね。納得、というか、合掌。

2014-04-12 16:14:12