tossy

アヒルが、ガーガー

この手に希望と, 抗う心を

年末年始をまたいでここ一ヶ月くらい、生活リズム・体内時計がぐっちゃぐちゃで、それに伴い体調管理もぐっちゃぐちゃになっている。たぶんこういう時期・状況は過去にもあったと思うが、予定があるときに体調が変(眠すぎる、アルコールが抜けていない、吐き気がするっぽい、など)なのは、それらが続くとやっぱりしんどいのだ、ということを記録のために書き残しておこうと、今これを書いている。

  • 眠ると:眠りすぎる。人間は寝ている間に脳内の毒素を消している的な記事を読んだ記憶があるが、実際の脳活動はどうあれ、感覚的にはそういう感じがする。起きていると現状への不安や今後の不安や将来への不安で、焦燥感や劣等感や抑うつ気分で気が滅入るので、可能なら予定が許す限りずっと眠っていたいのだと思う。
  • 起きると:起きすぎる。現状を変えるため人に会ったり、数日に一度は予定をこなそうとしたりはするが、昼夜の区別がないような体内時計なので、自分が寝ていること・起きていることの管理ができておらず、いざ予定があると何とかそれをサボらないようにと起きすぎてしまう。
  • お酒を飲むと:飲みすぎる。一人で、ウイスキーをロックにしたり、ハイボールにしたりするともうダメ。飲まずに何とかやり過ごしたいが、起きすぎないように眠りすぎないようにアルコールを活用したいな(そもそもクズな発想だ)みたいな気持ちはやっぱりあって、今はこれを書きながらウイスキーのお湯割りに行き着いている。これはもしかしたら温和に酔える方法かもしれない。嗚呼。
  • 食べると:食べすぎる。食べない日があるから、たくさん食べると眠れるから、食べすぎてしまう。本当は毎日ほどほどにして痩せていきたいが、今の生活状況だとなんか無理というか、痩せるのは優先度がどうしても低くなってしまう。

毎日職場に行って働く生活をストップして、もう半年をとっくに過ぎた。生活にリズムを自分でもたらすことがどうしてもできていない。もっとぐっちゃぐちゃになったら、リズムの再構築を強制的にせざるをえないような決意が固まるのか。リズムを刻みやすくできるように派遣ででも働くべきか。

  1. 無職の状況で生活リズムを整え直す
  2. 社会活動ができるような体調と心境と状況になる
  3. 今後へ向けた仕事探しや環境探しをする
  4. 社会復帰をする

上記が正規の流れであることは分かるものの、そんなにみんなうまくいくものなのだろうか。ある程度の復調を土台にはすべきだと思うが、でも先のことが(今後どうするのか)が少し見えてこないと、それへ向けてリズムも整え直していこうとしないんじゃないだろうか。

いつか「希望があるから人は朝起きられるんですよ」と言われたことを思い出す。希望がないのに、どうして夜は眠り、朝は起きようとできるのだろうか。そんな幼稚園児でもすんなりきているようなことがしっくり来ていないあたりが、なんかもう本当に社会不適合者の生活態度だなという感じがする。

葛藤 / 覚悟 / シャドウバース

土曜。毎週あるカウンセリング受診日。カウンセラーとの話題は最後、葛藤から逃げずに立ち向かっていける人は、どういった理由からそれをなせているのかという問いかけになり、それにたいして今ひとつ回答が見当たらず終わった。葛藤耐性が高い(低い)とは、元から備わっている気質以外で、その理由をどのように考察できるか。答えがない問いだとは言われたが、正直さっぱり分からんかった。

帰り道にある丸善で、黄金頭さんのブログで知った、禅僧の南直哉さんの本を買って帰った。紙の本を買ったのが、そもそも久々だった。帰ってすぐに読み終えてしまった。

なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)

なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)

  • 作者:南 直哉
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/09/28
  • メディア: 文庫

生きることが一切苦であるなか、なお生きるとはどういうことなのか。平易な言葉と分かりやすい題材提供から書かれている本だった。自分が大切にしてきた(つもり)のことが推奨されているように読み取れる部分もあるし、頭ではそうしたいと思っているものの実践できていない部分もあるし、現実問題としての社会生活においてそう簡単に実践はできなさそうだと感じる部分もあった。

まあ、やっぱり即効性のある答えやヒントなどはなく、人生のどういう階層においても覚悟が持てるかどうかが付いて回ってくるのだなという印象の色合いは、読み終えたことで読む前より少し濃くなった気がする。いずれにせよ気になった箇所を中心に、何度か読み返してみようと思う。

本を閉じた後の時間は、酒を飲んで寝るのも過食して浮腫み太るのも避けたい気持ちがあったので、シャドウバースのソロプレイを何となくやっていた。ほどほどに頭を使いながら時間を潰せたから、それは良かった。

酒を飲んで寝る前に、なんでもいいから書いておこうと思ったので、このエントリーを書いた。自分で読んでも、実に面白みのない文章。しかし、何か文章を書くことが目的なのんだから、それで良いとする。

きな粉の雑煮 / お醤油ご飯 / すじこんのお好み焼き

生まれ育った地域が、大阪・奈良・京都の県境に位置するところだった。いずれかの府県に地域の文化がどっぷりと浸かった場所というわけではなかったからか、近隣する地域の色々な文化・様式が混ざり合った環境で自分は育っていたのかもしれない。

たとえば、もうすぐ来るお正月の食卓に欠かせないお雑煮。地域によって様々な特色があるメニューだが、自分の家庭におけるお雑煮は、白味噌の出汁・半月切りにされた大根と人参・丸餅がお椀に入ったもので、そのお椀から丸餅を取り出し、別皿に用意してある甘いきな粉につけて食すというものだった。これは奈良のご当地お雑煮らしいのだが、奈良県民ではないのにそれが家庭の普通であったのは、なんともグローバルな感覚がもたらされるので楽しい。

ごぼうや人参などの根菜、豚こま肉、油揚げやこんにゃくなどを醤油や出汁と共に白米と炊き合わせる、いわゆる炊き込みご飯。自分が家庭で食べていたものはオーソドックスな構成のものだったと記憶しているが、全国区で用いられる呼び名としての炊き込みご飯を呼称することもなく、関西圏で用いられるかやくご飯という呼び方をするでもなく、我が家ではお醤油ご飯というメニューが共通語となっていた。この呼び方はどこから来たものか。パッと検索する限りでは分からなかった。

大阪ならではの食事といえば、お好み焼き。実家のお好み焼きは、大阪風の範囲内で様々なアレンジが見受けられたものの、個人的に嬉しかったのは、祖母が作った牛すじとこんにゃくを煮込んだものが含まれたお好み焼きだった。活動源となる炭水化物としてお好み焼きは地域に鎮座していたため、ボリュームを上げるための焼きそばが含まれていないお好み焼きというのに地元で出くわしたことは思い出す限りほとんどなく、関東に出てきてからお好み焼きにそばを含むのがオプションであることを初めて知った。

ここまで書いて、実際のところ地元は京都府だったのだが、京都ならではの食文化というのが未だによく分からない。京野菜と言われてもスーパーに並んでいるのは他府県産の野菜だし、魚介類が苦手な身としては鱧を食す京都人みたいな風流を味わうこともない。なので、この期に及んで自分が京都の人間だということを、事実として受け止めはすれど誇ることはないんやろうなぁなんて思う。

そうは問屋が卸さない

  • 元気が自分の内側に不足している。無気力に日常が覆われている。そもそも、元気ってなんだ?己を奮い立たせるとかならまだ分かるんやけど。
  • 一定期間の継続が達成されたことをもってしてのみ、それが「自分にとって継続して意欲的に取り組むことができる対象であったのだ」と証明することができる。ならば、自分が今後意欲を持って取り組めそうなことを、未着手の状態で探していること自体が、論理的に破綻した行動になってしまう。
  • 「なんでもやってみなはれ」や「失敗を恐れずチャレンジしてみなはれ」でトライアンドエラーを繰り返す以外に道はないものか。
  • ver1: 努力の継続 → ver2: 継続の努力 → ver3: 意欲の継続 → ver4: 意欲の継続の努力……
  • 元気さや意欲を心のなかにまず芽生えさせるには、それらにとっての土壌となる心の土台となる部分を耕す必要がありそう、という抽象的なイメージ。その際に鍬となるのは、ドロドロとした醜い本性とか、稚拙で向こう見ずな願望とかなのか?
  • 自分がこれまで頓挫してしまってきたことを「意欲の有無」で説明し、そこからの脱却を「意欲を持ち続けていけそうな対象を探すこと」に見出そうとしていること自体が誤りか?とも強く思うが、その論法から脱却するというのもあまり気が向かない。かと言って、その論法へ逃げて現実から目を背けているだけではないか?というような疑心が続くのも良くないと思う。
  • 論理的に、巧く、人生の生産性が高まるような疑問の設定と解答案の提示をしてみたいものだが、それができていたらここまでの自意識肥大化は起きず、実生活に影響が出てもいないだろう。
  • 「そうは問屋が卸さない」んだなあ。ぐぬぬ
  • ここまで書いて、以下の記事を読んで、以下のようなコメントを書いた。最近、努力や運について、どこまでは自分の頑張りに責任を持って踏みとどまればいいのか、どこからは自分とは切り離して放り投げたほうがいいのか、そういうことをグルグルと悩んでいる。
子どもたちに「人のせいにすること」を教えよう

未来が過去を作るのなら、大人になってから過去を振り返って「自分の努力が余りにも不足していたから今こんなに苦しいんだ」とまず思ってしまうことも、矯正すべき自己認識なのだろうか。線引きが難しい。

2019/12/10 17:13

ごめーん

少しずつでも、言葉を紡いでいく力を、自分の物語を見出していく力を、この絶え間なく訪れる無気力な日々の中から取り戻してはいけないものだろうか。眠ること、断ること、お酒を摂取することでしかやり過ごせないような、そういった恐怖な日常を、朗らかな毎日に変えることはできないのだろうか。

ここ最近、横になった姿勢で過ごしている時間が圧倒的に多かったからか、座して机に向かっているだけでも首から肩、背中が痛む。ゆるく吐き気もする。うげぇ。生命力がとことん弱っている。

なにもかもダメです。ごめーん人生めっちゃキツく感じとるんよ、実際のところ。そんなふうに洗いざらい放り投げて、考えることを一旦ストップして、休めるになれれば本当はどれほどいいか。現状、社会生活を休止しているわけやから、その時間をまるっと休養としたいが、浅い眠りの夢の中ですら自責のストーリーが展開されてしまうことが多いので、なんだかなぁという感じ。

  • 考えすぎると、彫りすぎた彫刻像のように、元あった状態も、目指した完成像もよく分からんくなってしまう。言い得て妙。
  • 無気力で精神的にどん底な感じのときは、新しいことをしようとするのではなく、今日できたことを明日も続けてみようと努めてみては、というアドバイス。避けたほうがいいのは、昼夜逆転で朝起きないこと。
  • ヒント:社会から自分はどのように扱われたいのか、を謙遜なく考えてみること。

冬に着る服くらい、そろそろ買いに行けるようにしたいなぁ。

私的 2018 年ベスト 18 曲

今年よく聴いた曲の記録。SoundCloudApple Music で聴くことがほとんどになり、ついに CD レンタルの習慣が消えつつある年だった。文脈で語ってみようとか、ちょっと良いこと言ってやろうみたいな気持ちなく、ただただ良いなあと思った曲を素直に並べただけなので恥ずかしさはあるけど、素直な気持ち大事ということで。

ふめつのこころ ― tofubeats
Produced by tofubeats at S6S Kobe & HIHATT S3R Tokyo

今年観た(ほとんど)唯一の映像作品が『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』だったのは、もちろん音楽を tofubeats くんが担当していたから。結論として今年はこの曲に始まり、この曲に終わった感じがある。

Sparkle☆Time!! ― セブンスシスターズ
Lyrics, Music, Arrangement: kz (livetune)

Sparkle☆Time!!

Sparkle☆Time!!

  • provided courtesy of iTunes

新しいジャンル(?)として今年聴き始めたのは、ゲーム『Tokyo 7th シスターズ』の楽曲たち。もともと kz くんが担当している楽曲が多いということがきっかけやったけど、良曲が多くて学びが多いコンテンツになった。

プレシャス・セトラ ― SiSH
Lyrics: カナボシ☆ツクモ / Music: Hiramy / Arrangement: Nao Tokisawa

プレシャス・セトラ

プレシャス・セトラ

  • SiSH
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

今年発売された 3rd Album『THE STRAIGHT LIGHT』でいちばん気に入った曲は、ゲーム内ユニット「SiSH」の一曲。きらびやかなメロディ、単調な四つ打ち、力の湧いてくる歌詞。朝によく聴いていた気がする。

あれもダメ
(これもダメ)
それじゃダメってことを
鵜呑みにしたりしないで
呑み比べしたい

₍₍⁽⁽トワイライト₎₎⁾⁾ ― Le☆S☆Ca
Lyrics: カナボシ☆ツクモ / Music: Satomi Kawasaki / Arrangement: Ryo Takahashi / Remixed by *☆○o。乳首は財産。o○☆*

ナナシスの曲たちのなかでも好みの曲を多く歌っているゲーム内ユニットは「Le☆S☆Ca」で、なかでも 80 年代ポップスのような意味深な歌詞が印象深い『トワイライト』という曲のリミックスに大変感動させられた。今年音楽を聴いていて「やられた」と最も強く感じたのはこのリミックス。

Radio Happy (Stereoman Bootleg Remix) ― 大槻 唯 (CV: 山下七海)
作詞:BNSI (MC TC) / 作曲・編曲:BNSI (Taku Inoue) / Remixed by Stereoman_Sound

kz くんとも仲良い Taku Inoue さんの曲も多く聴いた。キュートな山下七海さんの明瞭な声も印象的なオリジナルの BPM を上げて、且つ強烈なドロップを加えた、昨年ナンバーワンに聴きまくった Stereoman さんのリミックス。

クレイジークレイジー (M@STER VERSION) ― 一ノ瀬志希 (CV: 藍原ことみ) & 宮本フレデリカ (CV: 髙野麻美)
作詞:BNSI (MC TC) / 作曲・編曲:BNSI (Taku Inoue)

イノタクさんの曲でもこれは本当に甘美で挑戦的な一曲。あと、次の内田さんの曲もそうやけど、女性のヴォーカルを細切れにしてとことんフェティッシュにリフレインさせることの良さにクラクラしてしまっているという単純な話もあると思う。

c.o.s.m.o.s ― 内田真礼
作詞・作曲:渡辺 翔 / 編曲:ミト(クラムボン

アニソン × EDM という系譜のなかで、ミトさんが編曲を手掛けた内田さんの一曲は、ドロップに彼女の印象的なファルセットだけを切り出してアクセントに使うという大変卑怯な(褒めてる)印象的な作品で、かなり聴き込んだ。こういう持ち出し方をされたことにより、内田さんのヴォーカルにおいてファルセットがとても大きな魅力であることも再認識させられた。ミトさんすごい。

平成生まれ ― 上坂すみれ
作詞:松永天馬 / 作曲・編曲:鎌田瑞輝 (SLOTH MUSIC)

上坂すみれさんという一人の表現者に対して、色々な魅せ方を提供したい大人がいる気持ちが改めてよく分かった一曲。明確なメッセージと曲調が豊かで印象的。

I Need U ― Menshee

4K ディスプレイを買って、YouTube で ULTRA JAPAN の映像を見まくっていたらこの曲にハマっていた。

Shinjuku ― B3LLA, Couple N & Kimii

SoundCloud で気に入った曲。新宿っぽいかどうかはさておき、カッコいい。

YES or YES ― TWICE
Lyrics by Sim Eun-jee / Music by David Amber, Andy Love / Arrangement by David Amber

Apple Music で TWICE が不便なく聴けるようになって、お金と手間暇がきちんと掛けられた音楽をたくさん楽しませてもらった。

会える日がCOOL ― Giorgio Blaise Givvn & BIM

Summit まわりの音楽も今年聴くようになった。肩の力を抜いた表現で日常や気分を描く感じ、濃さや力強さ、縁や意思を創作性において一切重んじていない印象は、なるほど東京の中から生み出される音楽として説得力あるなあと。

BUDDY featuring PUNPEE ― BIM
Produced by Rascal

ラップといえば「メッセージ」や「気持ち」みたいなものを表現する音楽だと思われることが多いと思うし、そういう良さもめちゃくちゃあるし個人的に励まされる機会も多いけど、特に「なんとなく歌ってる」みたいなニュアンスを出しづらい日本語ラップにおいて、それを表現にきちんと昇華して、且つそういう思いを同じくしているクルーとして活動し続けられているところが、彼らの凄さだなという気がする。

住所 featuring 岡村靖幸KICK THE CAN CREW
Produced by 蔦谷好位置 (agehasprings), KREVA / Words by MCU, LITTLE, KREVA, 岡村靖幸 / Music by MCU, LITTLE, KREVA / Programming by KREVA, 蔦谷好位置 (agehasprings) / Guitar by 岡村靖幸, 蔦谷好位置 (agehasprings) / Bass by 蔦谷好位置 (agehasprings) / Chorus: SONOMI, 小西真奈美, 綿引さやか

今年は引越しをしたこともあって、この曲は繰り返し聴いていた。蔦谷好位置さんがプロデュースに入ることで、岡村ちゃんと目一杯ポップスできているのが良い。KTCC のラップがすげえという点については、細川貴英さんの秀逸なブログ記事をご参照ください。

新生契り ― サイプレス上野とロベルト吉野
Produced by STUTS, ロベルト吉野

先述した Summit のみなさんとはまた違う「地元」の打ち出し方をするサ上とロ吉。1st メジャーアルバム『ドリーム銀座』もバラエティ豊かながら「メジャーになっても何もやること変わらん」ところが大変に心強く、STUTS くんのビートに乗せてラップとスクラッチで夫婦喧嘩をするこの曲には大変元気をもらった。

エクレア ― 岡崎体育
作詞・作曲:岡崎体育

RUN ― tofubeats
Produced by tofubeats at S6S Kobe & HIHATT S3R Tokyo

学びと勢いをもたらしてくれた一曲 → 誰も助けてくれへん。走らなしょうがない。フォーマットへ挑戦せよ。

ふめつのこころ SLOWDOWN ― tofubeats
Produced by tofubeats at S6S Kobe & HIHATT S3R Tokyo

個人的に色々とリスタートを切ろうとして、実際にそれができた一年だったからこそ、それを何がそうさせたのかといったときに、おんなじようなことで立ち止まって考えて、でもなんか諦めるような気にもゆくゆくはなれず、結局は同じようなことを繰り返していたからこそ(そしてそれを「そうやりなはれ」と言葉掛けてくれたり認めてくれたりしてもらえたからこそ)なのかなと思い、何回でも繰り返すんやぞ!と空に向かって言いたくなるときに、この曲ばかり聴いていた。

月末、引越しで慌ただしいオフィスから。

何か、書いておきたいと思った。自分だけが読む文章ではなくて、こうして誰かに触れてもらえる可能性がある場に、ただただ何かを書き残しておきたいと思った。

なんだかんだ 4 年ほどお世話になったオフィスから、今日は隣駅のビルへ引っ越しがあるため、フロアはバタバタとしている。皆が軍手をつけ、箱に荷物を押し込み、運び先を示すコードが書かれたシールを段ボール箱に貼っていく。僕はと言うと、引越し先のオフィスには固定席を設けられなくなったので、持ち帰る私物をまとめ、部署の荷物を少し詰め込んだだけ。

今の僕には、運び先を指定できない。物理的に席がなくなったから。このオフィスに通い始めたのは 4 年前になるが、途中で僕は会社を辞めて、今はフリーランスの立場。ただでさえ席数が少ない次のオフィスに、席を設けてもらえるような余裕はない。まあ、寂しいけれどしょうがない。

話は少し脱線する。

このオフィスに通い始めてから 2 年ほど経ったときに、精神的に調子を崩して、それから同じ先生にカウンセリングを受けている。いろんな話をするが、先週のカウンセリングで「自分の中に自分が住んでいない」ということを言われた。ちょうど、最近ふとした瞬間に「僕は今、どこに居て、何をしてるんだろう?」とぼんやり思うことがあったので、その言葉は意外なものではなく、なんとなくしっくりと感じられる指摘だった。

僕は今、どこに居て、何をしてるんだろう。乗っていた電車が終点に着き、ホームへ降り立つと「新宿」という駅名が読んで取れる。確かに今その時、僕は「新宿駅」には居る。借りぐらしの住まいは都内にあるし、居住地だってその住所を区役所へ提出している。物理的には、そうだ。

でも、自分がどこに居るかが掴めていない感覚がある。言い換えるなら、自分がここに確かに存在しているという実感が欠けているとも言える。今日またひとつ、自分の物理的な居場所が無くなる。精神的な居場所は、きっと随分たくさん失ってきた。その上で、自分のなかに自分の居場所を見出だせていないというなら、果たして僕はどこに存在していると言えるのだろう。

あまりこういう文章はよくない。積み上げられた段ボール箱に溢れるオフィスで、忙しなく動き回られている人たちの姿に、行き先がない自分を照らし返して感傷的になっているだけなのだ。許してほしい。

引越し準備が遅れてきた上司が帰ってきたので、手伝って今日を終えることにしよう。自分は今どこに居て、この先どこへ行くのか、見通しが立っていないけれど、手伝えることは手伝っておいたほうがいい。